顎関節症の根本的治療としては歯科学的な治療が必要ですが、顎関節症の一つの原因として過度の開口例えば歯科治療時から痛くなったとか、歯痛等で偏側歯のみで噛む習慣から起こるものも多いので歯科の方でも咬合には特に注意して治療を行なって戴きたいと思っております。
変形等程度の非常に強い患者さんは、大学の歯科口腔科の顎関節専門外来に紹介して関節鏡検査・バイト治療等をして貰っております。
以上で若し不充分で御意見・御異論がございましたら、ご連絡下さい。
【追記】
滋賀医科大学
歯科口腔外科
山口
好則 助教授
顎関節症状を主訴に来科する患者は年間100名を超えています。治療はスプリント療法を中心とした保存療法で、60〜70%の奏効率を得ています。難治症例や顎と顔面に変形を伴う症例に対しては全国に先がけて取り入れた下顎枝垂直骨切り術(IVRO)により、顎関節症状の改善率90%と極めて良好な成績を得ています。
現在の一般的な治療法としては、顎関節鏡によるものより、むしろ単なる関節内腔洗浄のみの方が有効である。
IVROは軋み音の消失が90%有効。2週間入院 顎固定が必要でOPについては ??
(別記)
この昨今、病名顎関節症のレセプトについて社保・国保の審査会より病名及び術手技の適応についての問い合わせ又は、返戻も相次いでおり一々返答や再審査請求を行い困っておりました。そこで平成15年1月14年12月分レセプト提出時に際して下記の回答書並びに参照文献を添えて提出しました。
提出文書
社保・国保耳鼻咽喉科 審査委員 殿
顎関節症・習慣性顎関節亜脱臼
顎関節脱臼非観血整復術
上記病名及び術手技適応についての返戻・問い合わせに関しての回答
近年歯科及び関連学会(顎関節学会)等においても、顎関節症は社会的にも広く注目されており、隣接器官である耳鼻咽喉科においても当然耳を診察する際には顎関節の動きに注意してみる必要があると思います。
耳痛を訴えて来る患者や耳をよく掻いて外耳道炎・湿疹を起こす患者の多くは、よく診てみると根本的には顎関節症(習慣性顎関節亜脱臼)が原因で、耳の症状は云わば2次災害の様な型と思われます。顎関節亜脱臼の場合、2乃至3日で何気なく少し動かしている内に自然に戻り痛みも無くなる場合もあります。そこで初めの耳痛のみで、全く外耳炎や中耳炎の所見がないのにこれらの病名をつけられ、無用な検査・抗生剤を投与され、痛みがとれれば治ったとしており、これはどちらかと云えば誤診の謗りも免れま せん。耳鼻科医もこの点注意して戴きたく思っております。又内科等でも隠れた顎関節症を見逃して、肩凝り・自律神経失調症と言った病名で永く無駄な投薬をうけている場合も多い様です。
私の診療所では開業以来約30数年間、常にこの診断・治療を行っており、又インターネットや口コミで遠くから患者さんも来られ、習慣性で痛みが有ったら直ぐに来るように指導しております。今までは特に審査会から勧告指導を受けた事も無く、患者数の内%が多い様に思われますが、現在ではこの方面に重点的治療を行なっている次第です。
術手技に関しましては、『日耳鼻専門医通信 第25号』救急・応急処置シリーズ(1)「顎関節脱臼の簡単な整復法」 白幡雄一・片桐重雄(同封のコピーを参照)ヒポクラテス氏法を行っておりますが、新鮮な脱臼では一発でガクッと入り、痛みは即座に無くなり喜んで帰っていかれます。習慣性亜脱臼の患者さんは、年に何回か顎の具合が悪いので治して欲しいと来院しております。尚、顎関節脱臼非観血的整復術370点は初診時のみ1回で、再診時同様な徒手関節整復術を行った場合でも顎関節マッサージとして消炎鎮痛処置35点を請求しております。
変形等程度の非常に強い患者さんは、大学の歯科口腔外科の顎関節専門外来に紹介して関節鏡検査・バイト治療等をして貰っております。
以上、一応の回答をした積もりですが、若し不充分でご意見・ご異論がございましたら、ご連絡下さい。
平成14年1月8日
浅嶋耳鼻咽喉科医院 浅嶌啓三 記
※「顎関節症」 耳鼻科の先生方へ
耳鼻咽喉科診療のコツ等成書には耳痛・頭痛・肩こり・めまい・全身倦怠感など不定愁訴の鑑別診断の項には「顎関節症」の注目点を必ず記載して欲しいと希望します。
又一般の方もこの様な症状のある場合、「顎関節症」といった病気が存在する事を知り、専門医〈本当に理解しておられる先生は少ないが?〉に相談してみる事が必要と思う。
03.7.15.
浅嶋耳鼻咽喉科医院
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